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ゲイの教師が鬱病で休職し、復帰に向けて一歩一歩に全集中。教育/LGBTQ/鬱病/メンタルヘルス/心理学

今流行りのLGBTってやつね

僕は小学校の教員をしています。

 

中学校に進学する女の子がスカートではなく、ズボンをはきたいということについて。

 

「今流行りのLGBTってやつね。」

 

職員室である先生が言った一言です。

 

LGBTQは流行りではありません。トレンドを取り入れるような感覚ではありません。ずっとずっと前から自認していても、人には言えなかったセクシャリティが世間に知られるようになってきただけです。

 

言ってやりたかったです。でも言えませんでした。

 

僕は、これまでに3人しかカミングアウトをしたことがありません。でも、心の内ではカミングアウトをしたくてしたくてたまらないです。もっと知って欲しいのです。

 

教育に携わる人には尚更です。早ければ小学生から、自身のセクシャリティに迷いが出る子もいるでしょう。そんな子が少しでも救われたらなと思っています。

 

「思春期になると、異性のことが気になり始める」

 

これは、4年生の保健の教科書に載っている一文です。若干文面が違うかもしれませんが、「異性」に限定されていることに違和感を覚えました。

 

僕は我慢できずにこう言いました。

 

「ここには異性って書いているけど、異性だけなのかな?」

「ううん、男の人が男の人を好きになることもある。」

「そうだよね、異性に限らず同性のことが気になることもあるよね。」

 

すると、勉強が苦手であまり発表をしない女の子が、何回も大きく頷く姿が見られました。普段では見られない、とても印象的な光景でした。何かに気づいているのかもしれません。

 

LGBTQが認知されていなかった時代。その壁にぶち当たった人は、悩みに悩んだことでしょう。僕もその一人です。

 

思春期で自身のセクシャリティに迷った人が気軽に相談できて、温かく受け入れてもらえる社会になればいいなと思います。

 

僕自身、ゲイであることを公表する勇気がなく、ここでしか吐き出すことができませんが、いつか勇気を出して発信できるようになったらいいなと思っています。